FEATURE
原 由子

20人の書き手が筆を取り、原 由子がメインボーカルを務めた楽曲やミュージシャン原 由子について語る特別企画。
原 由子の45年のキャリアを様々な角度から徹底解剖!
原センパイは、女の子の永遠の憧れです文=坂本ゆかり
80~90年代のバンドブーム時代、高校生、大学生の学祭の花形といえばバンドだった。子どものころにピアノを習っていた女の子がキーボードで紅一点というのが定番。彼女たちが密かに憧れていたのが、サザンオールスターズの原 由子ポジションだ。男の子たちに囲まれて、鍵盤を弾けばサウンドを華やかに彩り、柔らかい声で歌えば曲の輪郭がふっと軽くなる。そんな、特別な存在として輝きたかったのだ。彼女たちが社会に出ると、男女雇用機会均等法が施行され、女性活躍のロールモデルとして柔道アニメ『YAWARA!』と柔道選手・田村亮子が大ブームに。そのさなかの1991年には、原 由子のソロ曲がアニメ「YAWARA!」オープニングとエンディングに起用された。OPの「負けるな女の子!」では、主人公・柔が、柔道着ではなく年相応のファッションで登場。オリンピックを目指す姿がクローズアップされているが、柔は普通の女の子として暮らすことを夢見ている。そこで原 由子は、世間が常勝を期待する柔に〈女の子は弱いの〉と歌った。EDの「少女時代」は、斉藤由貴に提供した楽曲のセルフカバー。桑田佳祐が「スゲー! ポップス作家としての力量の凄みを感じた」というこの曲では〈誰でも恋をして 大人になるのよ〉と、柔を見守った――。原 由子は、昭和、平成、令和と女の子の真理を歌で描き、ずっと導いてくれている。原センパイは、女の子の永遠の憧れです。