SOUTHERN TIMES

サザン・タイムズ

FEATURE

原 由子

20人の書き手が筆を取り、原 由子がメインボーカルを務めた楽曲やミュージシャン原 由子について語る特別企画。
原 由子の45年のキャリアを様々な角度から徹底解剖!

私たちの人生に寄り添い続ける歌文=吉田恵里香

ずっと人生に寄り添ってくれる曲がある。
「かいじゅうのうた」がそのひとつだ。最初の出会いはポンキッキ。可愛らしい歌声とアニメーションに夢中になった。漠然と恐ろしくて苦手だった「かいじゅう」が、身近な存在になったことを覚えている。成長してからも、よくこの歌を口ずさんでいた。歌詞に込められた優しい物語が大好きで、中学生の頃、歌詞をモチーフに絵本を書いたりもした。そして母になった今、「かいじゅうのうた」は更に私に寄り添ってくれている。子供がかいじゅうになる時はもちろん、自分自身がかいじゅうになりそうになる時、ふと原さんの歌声が頭の中に流れ出す。結局親子共々かいじゅうになってしまう時もあるけれど、踏みとどまって優しくいられることもある。少し前に子供と共に観たNetflixシリーズ『ぐでたま〜母をたずねてどんくらい〜』の主題歌「ぐでたま行進曲」も、やる気が出ない自分を肯定し続けてくれている。気がつくと「かいじゅうのうた」も「ぐでたま行進曲」も、私と子供の人生に寄り添う曲になっていた。原さんが紡ぐ歌詞の優しさに何度も救われている。子供が巣立った後、更に年老いた後「かいじゅうのうた」や「ぐでたま行進曲」を聞いて、何を想うのか……今からとっても楽しみだ。これからもずっと私たちの人生に寄り添い続けてほしい。

かいじゅうのうた